北海道に住んでいると、気になるのがアクセントやイントネーション。
どちらも言葉の意味を伝えるために大切なポイントですが、
その土地土地の言葉ほど味わい深いものはない。
だから、完全に直す必要など全くないけど、
ほんの少し、北海道アクセントを意識して変えてみることで、
言葉がぐっと明るく、生き生きとして印象が良くなる人が多いので、
私は引き出しの1つにされることをおすすめしています。
たとえば、この3つ。
「椅子(いす)」「熊(くま)」「そして」
会話の中で「いすに座る」「くまが出た」「そしてね・・」と、
いずれも頭にアクセントがくる人が多い。
横浜から移り住んで一番気になったのがこれ。
日本語表現の基本アクセントでは、
「いすに座る」「くまが出た」「そしてね・・」
と頭(第1泊)ではなく第2泊目以降が高くなります。
もちろん、長年染みついたアクセントはなかなか直せませんし、
自分では気づけないモノですが、そういう方には
「言葉の後ろに”らしい”をつけて話してみて」
とアドバイスしています。
いす+らしい くま+らしい
実際に口にしてみるとわかりますが、
北海道の人でも自然に第2泊目以降が高くなるんですね。
ボクが教えた中では、誰一人
いすらしい くまらしい
と頭高に話す人はいませんでした。
ちなみに、「赤(あか)」と「垢(あか)」ではアクセントは違っても、
同じように「らしい」を後ろにつけると
「あれは、赤らしい」も「あれは、垢らしい」も同じアクセントになります。
最後に
アクセント・イントネーションというのは日本語の音符のようなもので、
音として美しい旋律を奏でるために正しい楽譜があります。
ただ、これらのことは学校では教えてくれません。
自己流だと知らず知らずにクセがついて、不快な印象を与えてしまうこともある。
冒頭でも述べましたが、正しい楽譜を覚えると
言葉がぐっと明るく、生き生きとして印象が良くなる人が多いので、
ぜひ、方言はそのままに、オフィシャルな場では
美しい旋律を奏でることもできる”引き出し”を身につけてみてください。